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文化振興係TEL.0247-26-3768

「近代石川町の文化財」

鈴木家の主屋及び門
《町指定文化財》

石川町字下泉163-1・163-11
平成7年5月20日指定


鈴木家主屋及び門(通称:鈴木重謙屋敷)は、江戸時代は石川組16ヶ村を束ねた大庄屋で、明治時代には自由民権運動で活躍した鈴木荘右衛門・重謙親子の居宅であるとともに、自由民権運動の先導者で、のちに衆議院議長を務めた河野広中が、初代区長として執務にあたった約150年前の役所跡(石川区会所)でもあります。
平成25年度に門、平成29年度に主屋の復原工事が行われ、往時の姿がよみがえりました。
本施設は、石川地方の自由民権運動を学ぶことができる「郷土教育の場」としてのほか、施設内に休憩スペースを設置し、さらに、一部の部屋に貸館機能を持たせ、誰もが集い、交流活動ができ、まちなかの「にぎわいの場」としても開放しております。
皆様のご来館をお待ちしております。




門について

鈴木家は、江戸時代に石川組16ヶ村を束ねた大庄屋です。寛政3年(1791)には、下泉村の庄屋で石川組の大庄屋を兼務したことで、越後高田藩から武士身分に相当する郷士の特権を得ました。これを象徴するのが、文化4年(1807)に建てられた表門(薬医門)です。非常に手の込んだ造りで、郷士の特権として建てることを許されたと考えられます。建築年代は文化4年(1807)、棟梁は栃木県芳賀郡市貝町出身の宮大工、町井六左衛門です。

さらに、鈴木家門の詳しい説明を知りたい方はこちらへ


主屋について

明治時代に、自由民権運動で活躍した鈴木荘右衛門・重謙親子の居宅とされる主屋は、かつて、2度の打ち壊しに遭いました。一度目は、寛政10年(1798)正月、浅川騒動の時で、主屋のほか穀蔵・文庫蔵(金銭の貯蔵蔵)も被害に遭いました。二度目は、明治元年(1868)12月の世直し一揆の時です。この二度にわたる打ち壊しにより、明治の初めごろ、近隣の家屋を移築したのが、現在の主屋であるとの言い伝えが残ります。なお、建物自体は、19世紀後半ぐらいに建てられた、村役人層(庄屋・組頭)の農民住居の形式です。


所有者 石川町
桁行 15.25m(8.0間)
梁間 9.64m(5.0間)
延床面積 152.23m2
構造等 木造平屋建て(平入り)、屋根(寄棟造り) ※本来は茅葺き

鈴木家主屋立面図(正面)

鈴木家主屋側面図


建物の価値について

まず、間口約26間(46.8m)、奥行き約36間(64.8m)にも及ぶ広大な敷地を持つ、大庄屋の建物であることです。特に、藥医門はその象徴です。
そして、主屋が明治7年9月〜12年2月まで石川区会所として、明治12年2月〜15年10月まで石川郡役所として使用されていた点です。さらに、明治初期の自由民権運動の先導者であり、その後、衆議院議員議長を務めた河野広中が、区会所の初代区長として、主屋内で執務にあたっていた点です。
河野は晩年、以下のように記しております。「当時の区役所(※区会所の誤り)は鈴木荘左衛門(※荘右衛門の誤り)の家で、室(※ざしきと思われる)の正面には区長の席があり、其の上には朱書きした巌谷一六の揮毫に係る五箇条の御誓文の額がある。また区長の席の両側には各戸長の席があり、区長席の傍らには、書類入れの書棚があった」と述懐していることからも、彼が区長として鈴木家主屋で執務を執っていたことは明らかです(『河野磐州伝上巻』)。
おそらく、福島県内で区会所発足時の遺構が残るのは、鈴木家主屋のみであり、歴史的にも貴重な建造物と言えます。
なお、河野広中は、本町で区長として赴任している間、明治8年に自由民権運動組織の先駆けとなる「有志会議」を結成し、さらに、明治11年には、東日本初の政治結社「石陽社」を結成しました。これには、鈴木荘右衛門も深く関わっています。そして、鈴木重謙は、河野が石川の地を去った後に、石陽社の若手活動家として活躍しました。すなわち、鈴木家主屋及び門は、明治時代を駆け抜けた自由民権運動家たちを間近で見てきた、歴史の証人と言えるでしょう。 



ご利用案内

所在地 〒963-7858 福島県石川郡石川町字下泉163-1
駐車場:有/5台
休館日 (1)火曜日(火曜日が国民の祝日の場合は次の平日が休館日)
(2)12月28日から翌年1月4日まで
開館時間 (1)午前10時から午後6時まで(休館日を除く平日)
(2)午前9時から午後5時まで(土曜日及び日曜日並びに国民の祝日)
入館料 無料
貸館 館内の「どま」「いま」「ざしき」のいずれかを占有して使用できます。使用にあたっては石川町公民館に申請書を提出いただきます。使用料は1時間あたり1,010円の料金がかかりますが、下記の場合については使用料が免除となります。
(1)県及び町が主催する事業に使用する場合
(2)町内の学校等が主催し、又は共催する行事に使用する場合
(3)町内の社会教育団体がその目的のために使用する場合
(4)町内の地域各団体が地域振興及び地域福祉の向上を目的に使用する場合
(5)町民の教育・文化の振興を主たる目的として使用する場合
※冬期間は別途暖房費を徴収いたします。
※複数箇所借りても使用料は同額です。
※使用の受付は使用日の1か月前からとなります。
その他 飲食可(一部の部屋は不可)、禁酒、禁煙、ゴミは持ち帰り、火気使用禁止、公共フリーWi-Fi完備

どま

いま

 
 

鈴木重謙屋敷を使用できる部屋(赤枠線内)


【交通アクセス】
(1)福島空港から車で15分
(2)東北自動車道白河ICから車で45分
(3)東北自動車道須賀川ICから車で30分
(4)あぶくま高原道路石川母畑ICから車で15分
(5)東北新幹線新白河駅から車で40分・バスで60分
(6)東北新幹線郡山駅から車で55分・バスで50分・JR水郡線で50分
(7)常磐線水戸駅から車で150分・JR水郡線で140分



お問い合わせ先

生涯学習課 文化振興係
電話:0247-26-3768 FAX:0247-57-5760

このページに関するお問い合わせ先

石川町 生涯学習課

〒963-7852 福島県石川郡石川町字関根165

電話:0247-26-2566